まるで虫のようで美味しいシソ科のおもしろ野菜。奇妙な形に似合わず、古くから正月のおせち料理やフランス料理に利用され、見た目と実力のギャップが楽しい野菜です。

　奇妙な名前の通り、まるでイモ虫か巻貝のようで、とても植物とは思えない姿ですが、加熱するとユリ根のようでとても美味。８月には紅紫色の可憐な花を咲かせ、鑑賞用としても人気です。

■チョロギ（草石蚕）の基本情報

分類	シソ科　ワサビ属/多年草
生育環境	日向〜半日陰
花期	6月〜8月
根茎収穫期	10月下句〜12月

規格

ポット苗×２鉢

■チョロギ（草石蚕）の育て方

　種まき

　日向から半日陰の排水の良いところが適地です。直播の場合は、元肥を施し、畝に20～30ｃｍ間隔で塊茎を寝かせて置き、２～３ｃｍ覆土します。非常に強健ですが、根が浅く夏場の乾燥や雑草の繁茂には弱いので、マルチを利用するのも良いでしょう。ポット育苗の場合は、ポットに２個植えし、本用3～4枚以上で定植します。

　管理

　非常に強健で害虫も少ないので、特に管理の必要はありませんが、地上部は暑さに強いですが、根が浅く夏場の乾燥や倒伏しやすいので、背が高くなってきたら追肥を兼ねて根元に軽く土寄せします。

　収穫

　10～12月、葉が枯れ始めたら収穫ができます。塊茎は、掘り上げた後軟化が比較的早いので、寒冷地を除き、冬季は地中に残しておき必要な時に収穫するのも良いでしょう。但し、春には地中で萌芽が始まりますので注意しましょう。次年度からは、掘り残した塊茎からたくさん萌芽してきます。

栽培難易度

易

■チョロギ（草石蚕）の利用方法

　生では無味ですが、加熱すると百合根のような味と食感になりますので、炒め物、天ぷら、酢漬け等いろいろな料理に合い、正月の縁起物として黒豆と煮たり、フランス料理のスープやサラダなどによく利用されています。